福岡の病院事情

福岡県の病院事情は全国的には良いほうです。
医師総数は全国4位で人口10万人に対する医師の数は全国で第5位で、これは医療に関しては相当恵まれている環境にあると言えます。
この背景の一つに、医師育成のための医学部・医科を所有する大学が福岡県に4つあることが挙げられます。
全国的に見ても医学部・医科を持つ大学が4つもある地域は全国的に見ても多くはありません。
また、県内39の病院が臨床研修病院として指定されており、60以上の病院が研修医の受け入れに協力しています。
医師の育成のために地域自体が非常に協力的であり、このように研修医を受け入れる機関が多いということは、きちんとした研修を病院側が提供できることを意味し、また大学と病院との連携が非常に強固であることが理解できます。
一方で医学部・医科が多いということは、その分医師の獲得に各地域間での競争が激しいことを意味します。
さらに全国的に広がっている医師の偏在化は福岡県においても表れており、都市部への医師集中は現在の懸案事項です。
将来的には県民全体が普遍的な医療行為を受けられるようにしていくことを考えるのが大切です。

福岡市の病院事情と人材確保のための取り組みとは

地方の病院の多くが抱える問題として、医療の現場での人手不足というモノが深刻化しています。
人手不足が原因で、医療体制が維持出来ずに、病院が次々に潰れていってしまうという深刻な現実が確かにあるのです。
そして福岡市もそんな地方に属する都市ですが、多くの地方都市が抱える病院事情とは異なっています。
というのも、福岡市は人口150万人という九州で１番の人口を誇る大都市です。そのため、大規模な病院から、街角の診療所まで、医療施設の種類も数も豊富に揃っています。
そんな風に医療施設が多いにも関わらず、十分な人材を確保出来ている病院が多いのです。
確かに福岡市は地方都市とはいえ、多くの人が暮らす大都市であるという利点も、人材確保には大きいと言えます。
ですがそれだけでなく、市と病院が人材確保のための取り組みをしっかりと行っているという部分も、重要なのです。
というのも福岡市内にある病院の多くは、離職防止策として新人の育成に力を入れているのです。
離職させずに、一人前のスタッフとしてしっかり育て上げる事で、その病院への人材の定着化をはかり、それが功を奏しているのです。
しかも市自体もその取り組みを積極的にバックアップしているので、しっかりと人材確保が出来ているのです。